のりこ学級とは
社長メッセージ
私の出身地であるウズベキスタンのリシタン町にのりこ学級という無償で日本語を教えるユニックな学校があります。
私は日本語を学び次第に日本に留学し、就職し、会社設立まで至った経緯としてのりこ学級の役割は大きい。
そののりこ学級の存在感と素晴らしさをより多くの皆様に知ってもらいたく、のりこ学級専用の紹介ページを用意させていただきました。
ナジロフ ドニヨル
ニッポンド代表取締役社長
のりこ学級とは?
のりこ学級は、ウズベキスタン・リシタン市にある、誰でも無償で日本語が学べる教育施設です。故・大崎重勝氏が設立されて、今年で24年目を迎えます。
現校長のナジロフ・ガニシェル氏は、大崎氏と共にのり子学級を創設して以来、今日まで運営に携わってこられました。
のりこ学級はモスクワ日本語弁論大会で優勝する生徒を何度も輩出するなど優れた成績を残しており、またその公益性から、両国の外交にも多大な貢献をしてきました。
地理・地誌など
のりこ学級のあるウズベキスタン・リシタン市は、ウズベキスタン東部のフェルガナ盆地南部に位置します。ウズベキスタンは多くが砂漠・乾燥地帯ですが、このフェルガナ盆地は木々が多く生え、過ごしやすい所です。
リシタンは伝統的に陶器の生産で栄えた町で、現代にその技術を伝える陶工が数多くおられます。ガニシェル校長の兄、ナジロフ・アリシェル氏も、ウズベキスタンで最も有名な陶工の一人です。
のり子学級の生徒
のりこ学級の理念
のりこ学級では、様々な年齢の方が日本語を学ばれています。教育が発達していないウズベキスタンでは、教育に投資できない人たちの教育機会が少なく、「学びたいのに学ぶ場所がない」という問題があります。
現校長のナジロフ・ガニシェル氏、そして創立者の大崎重勝氏は、学習意欲のあるすべての人が学べる場所を「日本語」というテーマで実現し、生涯教育の場をウズベキスタンで作り上げました。
この理念を守り、のり子学級では日本語を学びたいと意思と無償教育の提供を大切にしています。
のりこ学級の転換期
のりこ学級では、日本人が有料で宿泊できるようになっており、旅行で短期滞在される方から長期で日本語を教えに来て下さるボランティアの方まで、様々な方が教壇に立ちました。
日本人が来ることで、のりこ学級は教育リソースと運営費の両方を確保できていましたが、COVID-19の影響によって日本人の来訪は激減し、のり子学級は危機を迎えます。
しかし日本人の有志の方が集まり、オンラインで日本語を教える活動が始まったことにより、現在は教育リソースは確保できています。
運営費は依然として不足していますが、日本からの寄付やガニシェル校長の私財の持ち出しによって、現在は何とか運営されている状況です。
また、生徒の学習目的にも変化が表れています。
ウズベキスタンでは、2019年より民間会社による日本への技能実習生派遣が始まりました。
また、2020年には特定技能制度が開始され、労働者として日本へ行く道が開けたのです。
のりこ学級にも、日本で働くために日本語を勉強したいという学生が増えてきました。
日本の自治体・企業に声をかけて頂いたこともあり、数人の生徒が実習生として渡日しました。
しかし、日本で働くビザを取得するためには多くの書類審査が必要となり、これらは全てガニシェル氏一人で、無償で申請を行っています。
COVID-19と渡日手段の変化が、のり子学級にも大きな影響を与えています。
おわりに
のりこ学級は、多くの日本人に支えられてここまで歩んできました。そしてこれからも、多くの支援を頂くかと思います。
のりこ学級で日本語を学んだ生徒は、日本とウズベキスタンの国交をより良いものにしてくれることは間違いありません。
のりこ学級の生徒が日本を愛し、今後の人生のどこかで、日本を大切に思えば、それはのりこ学級の幸せです。
今後とも、何卒よろしくお願いいたします。